歌川国貞 浮世絵美人画「星の霜当世風俗・行燈(額入り)」
40,700円(税込)
遺珠刊行会「名品おんな十二姿」
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- 000000000098
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歌川国貞 浮世絵美人画「星の霜当世風俗・行燈(額入り)」の詳細
緋鹿子の長襦袢のまま床から抜け出し、行燈の芯を掻き立てる美女が、にわかに明るさを増した放射状の光の中に映える立姿は、何ともなやましく、又媚かしい。 行燈から射す光をやわらかな拭きぼかしの技法で摺り出した効果は、室内をあわあわと明暗二界に分け、夜もふけた閨中の情緒へ鑑賞者を引き込んで行く。
さし込んだ手の影が、行燈の白紙に薄墨色にうつるリアルな表現技法が、何といっても目を弾くが、屏風の端からチラリと布団の一部を見せ、その側らの塗盆上に対の夫婦茶碗をさりげなく置いて、衾中の人物を想察させるほのかな官能的描写も心憎い。
描き手の国貞は、初代歌川豊国門下の逸足。
色気を湛えた張りのある美人画と、ユニークな個性描写を特色とする役者似顔絵を得意とした。
その多くの美人画中、最も著名なものがこの「星の霜当世風俗」のシリーズで、各図キリッと引き締まった当世美人の風俗を描いている。
制作期は文政元年頃、国貞としては文化年間の若さから脱皮して心技渾熟し、後年の典型化にまだ陥らない佳き時期の作品群である。
七図程を数えるが、中でもこの行燈図が群を抜く卓出したできばえの優品。
後年同構図の作品を幾つか発表しているが、いずれも本図には及ばない。
落款に五渡亭とあるのは、かれが本所五ツ目の渡し場の株をもっていた所から、これにちなんでつけた亭号。
本図の美人の襟にもこの号を記しているのは、この女性がかれの馴染みで、今一方の襟にあるホトトギスと卯の花を描いて贈ってやったように想像される。
そしてこの鳥と花とが、この図に季節感を呼び込んでいるようにも思われ、好ましさを一層助長させる。
この商品の素材やサイズ
商品名 | 歌川国貞 浮世絵美人画「星の霜当世風俗・行燈(額入り)」 |
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材質 | 和紙 |
サイズ | 縦36.3cm × 横24.6cm |
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