版三オリジナルの小型版。 小型ながらも、東洲斎写楽の名作を江戸時代から伝承された彫りと摺りの匠の技術によって一枚一枚手作りで制作。 当時と変わらない美しい色彩と温かみのある風合いが再現された浮世絵木版画を版三が厳選した特製の額に入れてお届けいたします。
歌舞伎『松貞婦女楠』の二番目狂言『合法太郎』に登場する左馬之助の妹・さへだを演じる四代目岩井半四郎を描いたものと考えられています。 岩井半四郎は当時の名女形として名高い実力者でしたが、絵からは彼の技芸的な厚みや貫禄はあまり感じられません。
むしろ写楽独特のカリカチュア(戯画的表現)が前面に出ていて、表情はやや誇張され、眉はつり上がり、目元には鋭さが見られます。 着物の襟元の大胆な曲線や、デザイン的な衣装の文様は装飾的な美しさを生み出しており、洗練された配色が画面に爽快なリズムを与えています。