世界中にファンを広げる『エヴァンゲリオン』シリーズと、日本の伝統文化である浮世絵とのコラボレーション作品。
美人画の名手・喜多川歌麿の連作「鳳凰三美人図」をモチーフに、3人のヒロインを姫君に見立てて描いた「箱根八里美人三画揃」のうちの一枚です。
本作「マリ」は、眼鏡を直すお馴染みの仕草と、知的でセクシーなお姉さんの雰囲気を湛えた優雅な構図が印象的です。 着物にはマリの機体デザインを取り入れ、原作の配色をもとに和色で再構成。柄には江戸小紋や伝統文様、さらにはオリジナルの意匠なども織り交ぜ、キャラクターらしさを引き立てています。
周囲には和本が山積みされ、そこに無造作に置かれたゼーレ柄の扇子も物語性や余韻を感じさせるなど、細部にまでこだわった見応えある一枚です。




















































担当浮世絵師のコメント
『エヴァンゲリオン』は、日本人にとってまさに伝説的な存在であり、未来へ語り継がれる“御伽草子(おとぎ話)”のようなものだと感じています。 本作ではそんなエヴァの世界をもし昔の人々が目撃して語り継いだらどう描かれたか、という想像のもとに制作しました。
マリは、眼鏡を直すクセと大人びた色気を特徴に、優雅かつ理知的な美しさを表現しました。
着物や小物は、原作のビジュアルイメージを壊さず、かつ和のテイストとして成立するよう、江戸小紋や浮世絵伝統柄、さらにはオリジナルの模様を組み合わせてデザインしています。
また、小物には和本の山とゼーレ柄の扇子を配置し、物語への暗示を感じさせる構図にしています。
キャラクターの魅力と浮世絵の美を融合させることで、エヴァの世界に新たな視点を加える作品に仕上げました。