「歌舞伎交響曲第急番 エヴァンゲリオン」実施記念として描いた大首絵。 本番前、烏帽子を整えながら静かに集中を高めていく支度の瞬間を切り取っています。
繊細な少年性と、使徒戦で見せる勇気や覚悟。
その相反する資質を一つの表情に重ね、不安と決意が同居する“揺らぎ”を描写しました。視線はまっすぐでありながら、どこか逡巡も感じさせる両義的な表情が印象的です。
大首絵ならではの近接構図により、心理の機微を強調。
歌舞伎や日本文化に通じる所作の美しさと、シンジが内に秘める品格と静謐を調和させた作品です。







































担当浮世絵師のコメント
本作は“歌舞伎役者・碇シンジ”という解釈で制作したので、とりわけ苦心したのは表情です。
怯えや迷いが滲む一方でどこか肝の据わった冷静さも感じさせる、そうした両義的(アンビヴァレント)な内面を視線と口元に託しました。
観る方それぞれが解釈を重ねられる余白を残すこと、そして原作が持つ複雑な心理描写の魅力を、少しでも絵画として昇華することを意識しています。
構図には歌舞伎や伝統文化の所作の美しさを取り入れ、シンジの内面に宿る気品を引き出すことを目指しました。